We Serve the Latest News of IP Industry
for Your Reference
はじめに
標準に関わる発明専利出願(以下「標準専利出願」という)の数の増加に伴い、標準と専利の協同発展を促進するため、国家知的財産局は2026年3月に「標準に関わる発明専利出願ガイドライン」(以下「ガイドライン」という)を公布しました。本文は「ガイドライン」の第3章と第4章に着目して、標準専利に対する出願戦略及び作成要点を抽出して、出願人がよ
りよくSEPを配置できるように力添えしたいと思います。
一、出願戦略:
第一、優先権制度を通じて専利の配置を早期に行います。
発明創造は、国内外で最初に出願してから12ヶ月以内に、同じ主題で後の出願を提出して優先権を主張することができます。標準化の初期提案段階では、技術に関する詳細がまだ明確になっていない場合、出願人は、まず基礎専利出願を提出して優先権日を確保し、その後、後の出願を提出して、標準の進展に応じて請求の範囲を最適化させることができます。
第二、新規喪失の例外規定を利用して先行提案を救済します。
現在施行されている「専利法実施細則」は、既に、「国務院の関係主管部門が承認した国際組織が開催する学術会議又は技術会議」を新規性喪失の例外の適用範囲に組み入れています。標準会議の現場で臨時に提出され、事前に配置されていない専利の技術案について、出願人は、技術案が公開されてから6ヶ月以内に専利出願を提出可能であり、要求に応じて会議証明書
類を提出することで新規性の喪失を回避することができます。
第三、審査の遅延を要求することで標準へのマッピングニーズを満たします。
出願人は1~3年の遅延審査制度を利用し、3年の実体審査請求期間と組み合わせて、その発明専利に対する最長6年の審査待ち期間を得ることができ、これにより、国際標準(特に長周期標準技術)の通常3~4年の製定周期に合わせることができます。
二、作成要点:
第一、標準適合性を明細書作成の全般フローに貫きます。
1、請求の範囲の表現はできるだけ標準に収束すべきであります。即ち、標準の一般用語を優先して使用し、標準の文型に適合し、不要な特徴を排除することで、標準の対応性を高めます。
2、請求の範囲は、段階的に構築することができます。即ち、独立請求項について適度に上位概括して核心範囲をロックし、従属請求項について複数の技術ルートを横にカバーし、実施の詳細を縦に細分化します。
3、請求の範囲について、単一の実行主体視点から技術案を記述することで、後続の権利侵害判定の難易度を低減します。
4、明細書について、標準の進化方向と応用シナリオを予測する前提の下で、多次元、多シナリオの実施例を設定して、後続の補正に十分な根拠を提供します。
第二、異なる改善タイプの専利出願に対して、作成時に差別化された創造的表現方式を採用して、登録の可能性を高めます。
1、改善点が技術的手段の調整と最適化に具現される出願について
A、請求の範囲は、従来技術特徴が過多に含まれていることによってイノベーションのポイントが弱まることを回避するように核心的な特徴に着目すべきであり、特定の問題を解決するために共に構成されている主要な技術特徴の各々に対してその内部のつながりと協作作用を具現すべきであります。
B、明細書は、性能や効率の向上と大まかに記述されることを回避するように、標準の実施での具体的なボトルネックに着目して技術的問題を説明すべきであり、かつ、技術的問題と技術的詳細の改善に基づいて技術的効果を明確に説明すべきであります。
C、明細書は、発明貢献に関する技術的詳細を十分に開示すべきであり、従来技術、旧世代または前のバージョン標準との違いを明らかにする必要があります。
D、明細書は、技術的特徴と技術的問題および技術的効果との対応関係を明確に具現しており、互に関連する特徴の全体性を強調します。
2、新世代の新しい問題の解決に対する出願について
A、請求の範囲は、大まかな記述によって保護範囲が旧世代の従来技術を含むことを回避するように新世代の特徴を具現するとともに、主要な技術手段を限定すべきであります。旧世代の技術思想で新しい問題を解決する場合には、旧技術思想と新世代のシナリオとの深い融合を具現する必要があります。
B、明細書は、新世代のネットワークアーキテクチャ、ビジネスニーズ、新しい問題の原因を明らかにして、技術的手段と新しいアーキテクチャまたは新しい機能要素との融合方式を詳細に説明すべきであります。
3、一般的技術問題の新世代での継続的発展に対する出願について
A、請求の範囲は、新世代の特徴を具現するだけでなく、新世代のシナリオに対する特定の改善を強調する必要があり、保護範囲を新世代のシナリオに融合させ、従来技術との重複を回避する必要があります。
B、明細書は、新世代のシステムアーキテクチャやシナリオに対して技術的手段をどのように適応的に調整することを具現する必要があります。
第三、並列技術案の作成方法を採用することで標準が採用し得る複数のルートをカバーします。
1、並列案の数を合理的に抑えて、案の過量によるロジックの混乱、文章の可読性の低下を避けます。
2、請求の範囲の配置を合理的に計画して、並列案を優先して適度に上位概念化するとともに、過度的な概括によってサポートされない問題が発生することを防止します。
3、複数の案を上位概念化できない場合は、単一性を有するかことを判断する必要があります。
4、複数のグループの並列案がある場合、木構造の引用関係を使用することで、請求項の間のロジック関係を簡素化して、作成ミスのリスクを低下させます。
5、明細書では、各並列案の技術的効果及び適用シナリオを説明して、異なる案間の共通性と相違点を比較して、各案の独特な価値を強調する必要があります。
第四、補正が範囲を超えることに対する事前対応
1、標準専利出願に対して複数回に補正することにより補正が範囲を超えてしまうことを回避するように、明細書には豊富な実施例と図面が含まれなければなりません。
2、複数の実施例に組み合わせの可能性がある場合、一般的な記述によって、実施例が矛盾しない場合に組み合わせることが可能であることを説明すると共に、具体的な説明によって、当業者が直接的かつ疑いなく組み合わせ方法を確定できるようにします。
3、重点的な保護を必要とする実施例の組み合わせ方式については、明細書に具体的な組み合わせ方式を明確に記載しなければなりません。
第五、請求の範囲の保護範囲の明確性
1、技術用語を使用する場合には、標準に組み込まれた用語について、直接に使用でき、該当技術分野でまだ認められていない用語について、明確に定義または解釈する必要があります。
2、方法請求項は、ステップが技術的に実現可能であり、実行順序が明確であることを確保すべきであり、技術的手段の矛盾、文の筋道の不通または意味の曖昧などの問題を回避しなければなりません。
3、人工知能技術に関わる標準関連方案については、モデルの入力、出力及び標準技術データの対応関係を明確にして、保護範囲の確定性を確保すべきであります。
まとめ
出願人は、優先権、新規性喪失の例外規定及び遅延審査制度を柔軟に組み合わせることによって、標準の推進状況に応じて出願策略を調整し、標準専利出願の配置と標準週期との深い連携性を実現することができます。また、作成において、常に標準適合性を中心とすることと登録の要件とを両立させることで、SEPの数量と品質を向上させることができます。
